WRITE THE LIGHT

溟犬一六のWEB小説

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夢実現薬

オーソドックスなショートショート

読了目安:3分


 とある研究室に博士と助手がいた。
「ついに完成じゃ!」
「やりましたね博士。『夢実現薬』――飲めば必ず夢がかなう薬。ノーベル賞間違いなしですよ!」
「ふぁっふぁっふぁ。まあ、完成と言ってもまだ理論上でしかないがの。さあ、今すぐ君が薬を飲んで、効果を証明してくれたまえ」
「ええ! そんな大役、僕なんかじゃ務まりませんよ。博士ご自身でお試しになっては?」
「ふぁっふぁっふぁ。ワシの夢は『夢実現薬』の完成じゃからのう。ワシが薬を飲んでも仕方ないのじゃよ」
「なるほど。そういうことなら僕がやりましょう」
 ごっくんと喉を鳴らして、助手は夢実現薬を飲み込んだ。
「ふぁっふぁっふぁ。ところで君の夢は――」
 博士は言葉を切って左胸を押さえた。
 助手の無邪気な声が響いた。
「ノーベル賞です!」

 

 

(おわり)

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